埼玉県の稲荷山古墳から出土した鉄製の剣は、「稲荷山古墳出土鉄剣(いなりやまこふんしゅつどのてっけん)」と呼ばれているようです。1968年に発見された「稲荷山古墳出土鉄剣」は、「金錯銘鉄剣(きんさくめいてっけん)」とも呼ばれているようです。この刀剣の特徴としては、剣に115文字の金の文字が埋め込まれていることです。稲荷山古墳は、5世紀後半に活躍したとされる関東平野の豪族の墓であると考えられております。刀剣に刻まれた文字から、雄略天皇の存在が伺い知ることができ、ヤマト朝廷の権力が関東地方に影響を与えていたことが垣間見られる貴重な資料とされています。1873年に現在の熊本県から出土した江田船山古墳(えたふなやまこふん)の「銀錯銘大刀(ぎんさくめいたち)」に刻まれた銀の文字との関連性から日本の歴史が紐解かれているようです。