古い時代と、現代の刀の価値

一般的なものは、古いものよりも新しいものの方が優れているとされています。例えば古い型の大きく重いテレビよりも、今使われている大型の薄型テレビの方が便利ですし、画質も良いでしょう。テクノロジーが日々進歩していますので、最新のものであればあるほど、何かしらが良くなっています。しかし、日本刀の世界は一概に同じとは言えません。例えば、日本刀は鎌倉時代に作られたものが最高峰とも言われているそうです。古美術の世界ではよくあることですが、古い製法が好まれるパターンもあります。技術が進歩した結果、古くからの製法を失わせてしまい、同じものを作ることができなくなってしまったのです。しかも、製法をマニュアルなどで書き記すこともなく、一子相伝とされました。何代も経つうちに元の製法がなくなってしまうことも、珍しくはありません。